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コロナに負けない・兵庫五国

突然現れた新型コロナウイルスは、多くの人の生活に影を落としている。それでも負けず立ち上がった兵庫県の人々の姿を追った。

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コロナに負けない・兵庫五国

淡路島 渦潮観光船 「外圧」で質重視にかじ切る /兵庫

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渦潮の観潮船「咸臨丸」を背に(左から)鎌田勝義社長と山口平事務局長。2021年、新「咸臨丸」が就航する=兵庫県南あわじ市で2020年12月14日午後3時29分、浜本年弘撮影
渦潮の観潮船「咸臨丸」を背に(左から)鎌田勝義社長と山口平事務局長。2021年、新「咸臨丸」が就航する=兵庫県南あわじ市で2020年12月14日午後3時29分、浜本年弘撮影

 淡路島と四国を結ぶ大鳴門橋の真下、鳴門海峡で船上ガイドの声が朗らかに響く。「海水が吸い込まれるように渦を巻きます」「奇麗な渦、右手に見えます」。青い海原で躍動する渦潮。船上で家族連れや京都の高校生ら約140人は冬の冷たい潮風も忘れ、一瞬の絶景に夢中だった。

 観潮船の運航会社・ジョイポート南淡路(南あわじ市)の咸臨丸、日本丸2隻の年間乗船客数は2019年まで8年連続で増え、約22万人にのぼる。船上を盛り上げるガイドは20年4月1日、録音の音声に代わって登場。同時に乗船料(中学生以上)を2000円から2500円に上げた。その直後の同月7日、兵庫も新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の対象になり、2隻は3日後、春の最盛期目前に運休へ追い込まれた。

 「最悪のケースを覚悟した」。鎌田勝義社長(54)は当初、20年いっぱい運休が続くと想定した。元銀行員でもあり、人件費、燃料費などの詳細な数字をまとめ資金調達に走る。再開した6月、2隻それぞれの定員(500人、700人)を感染対策で100人に減員。9月からは200人にした。

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