エリック・アーサー・ブレアは、23歳で象を撃ち殺した。英国有数の名門高校を出たが大学へは進まず、植民地ビルマ(現ミャンマー)の警察官だった時のことである。
ある日、一頭の飼い象が市場で暴れ、労働者が1人踏み潰された。ブレアは狩猟用ライフル銃を手に後を追う。象は静かに草をはんでいた。一目で撃つ必要はないと確信したが、いつの間にか2000人を超えた群衆は、暗い期待で興奮している。撃ちたくなかった。だが、白人は植民地で現地民を前におじけづいてはならない。撃つしかなかった。
1発。ひざを折るが倒れない。2発目。立ち上がった。3発目。倒れても息はある。さらに2発撃ち込んで弾は尽きた。群がった民衆が肉をそぎ、象は瞬く間に骨と化した。
この記事は有料記事です。
残り1727文字(全文2042文字)
毎時01分更新
<ka-ron> バイデン次期米大統領の就任式(20日)で…
核兵器を非人道的で違法と定める核兵器禁止条約が22日に発効…
なるほドリ 2月に入ると「節分」があるよね。これまで節分の…