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日本中の酒蔵が新酒の出来栄えを競う全国新酒鑑評会で、福島県は特に優秀と認められた金賞の受賞銘柄数が2019年まで7年連続で全国最多だ。数々の銘酒で知られる東北地方の中でも存在感を示す。なぜ福島産が評価されるようになったのか。
日本酒の神――。そう呼ばれる男性が、福島県にいる。県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター副所長の鈴木賢二さん(59)。岩手大農学部を卒業後の1985年、福島県職員として採用され、みそやしょうゆなどを研究した。93年、同センターで酒蔵への技術支援の担当になった。当初は杜氏(とうじ)の技術の良しあしさえ理解できず、どんな助言をしていいのか分からなかった。
日本酒の国内出荷量は70年代をピークに減少傾向が続く。手を打たなければ福島の日本酒産業が廃れてしまうという危機感を背景に、酒蔵は「(鑑評会で)金賞を取りたい」と努力を重ねていた。その熱意に押され、鈴木さんはひたすら酒造りのノウハウを模索し続けた。
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