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「菅降ろし」発言が波紋 自民・下村氏に問われる調整力と政局センス

菅義偉首相と会談後、2020年度第3次補正予算案について記者団の質問に答える下村博文政調会長=首相官邸で2020年11月30日午後0時5分、竹内幹撮影

 自民党の下村博文政調会長が発信力強化に腐心している。プロジェクトチーム(PT)を次々と発足させて政策通をアピールし、求心力を高める狙いだ。「ポスト菅」を見据え最大派閥・細田派の総裁候補を狙うが、「菅降ろし」と受け取られかねない発言が波紋を呼んだ。調整力が課題とされる中、本格化する新型コロナウイルス対策の特別措置法改正の議論で、主導権を発揮できるかが将来へのカギとなる。

「私から直接、官邸に報告する」 特措法改正が正念場

 7日に党本部で開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部で、出席議員から「国と都道府県の権限を明確にすべきだ」「PCR検査をもっと受けられるようにしてほしい」などの注文が相次いだ。本部長の下村氏は会議後、「緊急性を要するものは私から直接、担当大臣、官邸にまず電話で報告する。来週に党の意見をペーパーにまとめて、政府に申し入れたい」と記者団に語った。

 特措法の改正は昨年12月、党が政府に提言する形で議論が始まった。12月18日に下村氏が首相官邸で菅義偉首相と面会し、改正を求める党の「中間報告」を伝えた。下村氏は記者会見で、休業要請に応じない事業者に対し「行政罰的な視点から、適切な罰則規定を考えていくべきだ」と主張するなど罰則の検討を打ち出すが、立憲民主党などの野党は消極的だ。早期改正に向けて、与党政策責任者として調整力が試される。

高齢者医療問題では影薄く

 「下村さんがかなり困っているようです」。75歳以上の高齢者の医療費引き上げに関する協議が大詰めを迎えた昨年12月初旬、菅首相と面会した自民党の中堅議員は、公明党との交渉が難航していると訴えた。だが首相は、ただ笑うだけでその場を受け流した。

 下村氏は政調会長として交渉の窓口役を担っていた。しかし、この問題は首相と公明党の山口那津男代表のトップ会談により、年収200万円以上を対象者とすることで決着。自民党の森山裕、公明党の高木陽介両国対委員長が水面下で地ならしを行ったともささやかれ、永田町では「下村氏と公明党の竹内譲政調会長のラインは機能しなかった」との評判が流れた。「首相は下村氏をあてにせず最初から自分で決着する気だった」との見方も出るほどで、下村氏自身も昨年12月14日の党会合で「異例の形で進めざるを得なかったことをおわびする」と陳謝した。それだけに、特措法では存在感を示したいところだ。

 下村氏は、菅政権発足後の昨年9月、初めて党三役である政調会長に抜てきされた。細田派出身の安倍晋三前首相の意向が働いたとされ、派閥内からは「優遇されすぎだ」とやっかみを受ける。選対委員長からの横滑りも、「自分ばかりがポストをとっている」との妬みを買った。

学術会議、デジタル化 組織改革で議論主導

 しかし…

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遠藤修平

2012年入社。北海道報道部では道警、JR北海道事故多発問題や北海道新幹線開業を担当。札幌、小樽、函館で勤務。17年4月より政治部。官邸では総理番、野党では旧国民民主党、共産党を担当。現在は細田派や政調、憲法を主に担当。

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