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決勝最多55得点で初優勝 天理大ラグビー部、無名選手のサクセスストーリー

【天理大-早大】前半、密集からパスを出す天理大の藤原(中央)=東京・国立競技場で2021年1月11日、長谷川直亮撮影

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 ラグビーの第57回全国大学選手権は11日、東京・国立競技場で決勝が行われ、天理大(関西1位)が早大(関東対抗戦2位)を55―28で降し、初優勝した。

 高校時代は無名だった選手たちが、国立のピッチで躍動した。天理大のSH藤原忍とSO松永拓朗が組み立てる多彩な攻撃に、CTB市川敬太(いずれも4年)らが華麗にトライを重ね、決勝最多の55得点を積み上げた。無名の「男たち」が描いたサクセスストーリーが完結した。

 前半3分、敵陣でFWが奮闘して得た好機。ゴール前でパスを受けた市川がインゴールに飛び込み、鮮やかな先制劇でトライラッシュの号砲を鳴らした。勢いを得たFW陣が1対1の局面を制すると、藤原、松永のハーフ団が心地よい攻撃のリズムを生み出した。

 藤原は練習中も笑顔が絶えない元気者。パス精度に加え、自ら密集サイドを駆ける強気なSHだ。一方、松永は外見も物言いもクール。冷静な判断力でチームを支え、ロングキックで陣地を巧みにコントロールする。市川は身長173センチと小柄だが、タックルは激しく決定力もある。

【天理大-早大】前半、トライを決める天理大の市川(手前)=東京・国立競技場で2021年1月11日、滝川大貴撮影

 高校時代は注目される存在ではなかった。日本航空石川高に進んだ藤原は、3年生時の冬の全国高校大会で3回戦敗退した。松永は大産大付高、市川は公立の日新高(いずれも大阪)出身で全国大会に出場できず、「花園」の芝を踏めなかった。松永は「高校時代から常に(強豪を)倒すという気持ちがある」と話す。エリートが集う関東勢打倒を掲げる天理大を選ぶのは自然な流れだった。

 小松節夫監督は彼らの潜在能力を見抜き、特に藤原、松永は1年のリーグ開幕戦から先発に抜てきした。その期待に応えて4年間、関西リーグを制覇。2大会前には全国準優勝も経験した。

 市川はこの日、4トライをマークするMVP級の活躍。藤原も後半6分に試合を決定付けるトライ、松永は自らのキックで15得点をマークした。新型コロナウイルスの集団感染を乗り越えてつかんだ関西勢36大会ぶりの頂点。市川は「スペースに走り込む自分の強みをFWのおかげで出せた。自分のトライでなく、チームが我慢して取ったトライ。(入学時は)自信がなかったが、努力したらこの舞台で日本一まで来られた」と喜びに浸った。ダイヤの原石たちは、大学最高峰の舞台で誰よりも輝いた。【長宗拓弥】

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