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男女共同参画の実現 政治が先頭に立つべきだ

 政府の第5次男女共同参画基本計画が策定された。今後5年間で進める女性政策についてまとめ、数値目標も示した。

 指導的地位に占める女性の割合を、2020年までに30%程度にするという従来の目標は達成できず、「20年代の可能な限り早期」に先送りされた。

 日本の現状は世界から大きく遅れている。掲げた目標は最低限、実現しなければならない。

 とりわけ重要なのは、政治分野である。有権者の52%が女性であり、国民を代表する国会議員も男女半々となるのが自然なはずだ。

 しかし、衆院議員のうち女性は1割に満たず、190カ国中167位に低迷している。「1票の格差」と同様に、「男女の格差」も是正すべき喫緊の課題である。

 それにもかかわらず、政治の動きは鈍い。候補者数の男女均等を目指す法律が3年前にできたものの、掛け声倒れになっている。

 今回の計画には、政党にクオータ制の自主的な導入を要請すると記載された。候補者の一定割合を女性に割り当てる仕組みだ。世界では多くの国が取り入れており、女性議員の増加につなげている。

 現状を考えれば、国会はクオータ制の法制化を検討すべきだ。女性の割合を反映した政党交付金の配分も議論する必要がある。

 一方、企業の管理職は女性の割合が増えてきた。ただ、他の先進国には遠く及ばない。役員になった女性も、8割近くが社外役員というデータがある。

 正規雇用を増やし、出産で地位や経験が途切れないようにすることが大切だ。国も、企業に女性登用を促す工夫を凝らすべきだ。

 社会の意識改革も欠かせない。「男性は外で働き、女性は家を守る」との固定観念は根強く、女性が働きにくい環境を生んでいる。

 この傾向は地方ほど色濃い。若い女性の大都市圏への流出が目立つ理由と指摘されている。

 地域社会を維持していく面からも、男性が優遇される状況は変えなければならない。

 コロナ禍では職を失い、家事の負担が増えるなど、女性へのしわ寄せが深刻になっている。DVの被害相談も増えている。こうした状況を改善するためにも、施策を速やかに実行していくべきだ。

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