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厳しい冷え込みが続き、諏訪湖(長野県)は10日、岸辺を中心に広範囲で凍った。御神渡(おみわた)り神事をつかさどる八剱(やつるぎ)神社の早朝湖面観察で今季初めて、氷を割るために使う「氷斧(こおりよき)」を振るい、厚さを測るために三角形に切り出した氷を湖面に立てた。宮坂清宮司(70)は「御渡りがあった2018年以来3季ぶりのこと。心が燃えてくるものがある」と話しており、今季は御神渡り出現の期待が一気に高まってきた。
諏訪は8、9日と2日連続で真冬日を記録。10日早朝も湖面観察地の舟渡川河口(諏訪市豊田)は気温氷点下7・4度、水面下50センチの水温は0・1度。沖約30メートルまで薄氷が張った。氷の厚さは1センチから2センチほどという。
宮坂宮司は「朝の気温が氷点下7度以下の日が3日続いて、普通の冬らしい、凍る寸前の諏訪湖になっている」とし、新型コロナウイルス禍の中で迎えた気持ちを「疫病危機を乗り越えて良い生活、年を送りたい。その兆しとすれば、まず湖に氷が張って亀裂ができて盛り上がる。それをスタートにできれば一番いい」と話した。
ホテルなどを経営する諏訪湖リゾート(諏訪市)が宿泊客を対象に諏訪の再発見事業として企画した、湖面観察の様子や八剱神社の朝神事参列などをセットにした「暁詣(あかつきもうで)」もこの日から始まった。山梨県北杜市の料理研究家、田町まさよさん(50)が参加。「凍った湖面や八ケ岳からの日の出、変わっていく空の色など、素晴らしい景色に感動しました」と喜んでいた。
ツアーガイドも手掛けているという田町さんは「コロナ禍でどうなるか分からないが、御神渡りをぜひ知ってほしいので今月末に暁詣ツアーのお客さんを連れて来たい」と話した。暁詣は1月の日曜に計画している。【宮坂一則】
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