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舞鶴市桃山町の市立三笠小は12日、音楽とコラボした給食を始めた。新型コロナウイルス感染防止のため、クラスメートとのおしゃべりが禁止され、これまでと状況が一変する中、少しでも楽しい時間を過ごしてもらおうと、栄養職員の福嶋はる美さん(37)が提案した。校内放送でかける音楽に合わせ、その日ごとに献立が用意され、想像力を働かせた子どもたちの笑顔が広がった。【塩田敏夫】
コロナ禍で2020年春には休校となり、学校が再開された後も給食は「静かに黙って食べる時間」となってしまった。福嶋さんは各教室を回り、「おいしい?」と声をかけることを習慣にしているが、声を出して返事ができない子どもたちの悲しげな表情につらい思いをしてきた。
何とか少しでも楽しい給食時間にしたいと願い、20年11月を「物語と給食のコラボ月間」とした。学校図書室や東図書館にある本を選び、毎日の給食を本の題名にふさわしい献立にした。例えば、11日は「こまったさんのグラタン」からマカロニグラタン。19日は「牛肉のひみつ」で京都産和牛の牛丼、26日は「カレーライスはこわいぞ」でカレーライス――といった具合だ。
子どもたちに大好評で、第2弾として1月は「音楽と給食のコラボ月間」とすることにした。
12日の献立は米飯、ナン、バターチキンカレー、カチュンバル(スパイスのきいた野菜サラダ)。4年生の音楽の教科書に登場する西インド諸島の民謡「いろんな木の実」に合わせた。福嶋さんは校内放送で「インドに向かって航海していたコロンブスが、勘違いして名付けた島の名前です」と献立に込めた思いを語った。
13日は「引き揚げの町・舞鶴」にちなんだ「岸壁の母」が流れる。献立には昭和の匂いがする「シュガー揚げパン」が登場。音楽を聴きながら毎日の給食を楽しめるよう工夫した。
福嶋さんは「給食は本当は一番楽しい時間のはずです。コロナ禍で大変ですが、知恵を出し合って子どもたちが元気になるよう頑張りたい」と話した。
〔丹波・丹後版〕
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