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6日間で方針転換した菅政権 後手批判恐れ「模範」大阪、福岡も緊急事態対象

緊急事態宣言の対象地域に追加されることが決まった大阪。道頓堀を歩く人の姿はまばらだった=大阪市中央区で2021年1月13日午後4時52分、小出洋平撮影

 政府は東京など4都県への緊急事態宣言の決定から、わずか6日で対象地域の拡大に踏み切った。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、「後手」批判を封じようと一気に7府県にも拡大したが、「模範」としてきた大阪府を一転して追加するなど、対応は揺れている。

 「(さらなる)追加指定は考えていない。『最後の船』だ」。西村康稔経済再生担当相は12日、福岡県の小川洋知事に対し、13日に追加する緊急事態宣言の対象地域に福岡県を加えることを電話で伝えた。小川氏も、応じざるを得なかった。

 政府内で当初、想定していたのは、大阪、京都、兵庫の関西3府県と愛知、岐阜両県の追加だった。しかし、西村氏は周辺に「政府の対応が『後手後手』に見られるから、来週はもう追加しない」と漏らし、13日に対象地域を可能な限り拡大する考えを示していた。

 7日に宣言を発令した4都県や今回追加した福岡以外の6府県は、いずれも宣言発令を政府に要請していたのに対し、福岡県だけは求めていなかった。政府高官は「要請いかんではなく、最終的に決めるのは国だ」と強調。福岡の追加には、後手批判を受ける中で、政府が率先して対応する姿勢をアピールしたいとの思惑もにじむ。

 栃木県は、11日までの1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が東京、神奈川に次ぎ、全国で3番目に多く、医療提供体制も逼迫(ひっぱく)しつつあった。首都圏や関西圏など「大都市圏」対策を重視する政府は当初、栃木の追加にも慎重だったが、知事の要請がある中で、対策を打たずに感染拡大を招けば批判が高まるのは必至。政府関係者は「福岡、栃木にまでには広げないと思っていた。結局、首相官邸が『やる』と言って、はしごを外された」と漏らした。

 「官邸主導」による対応の「ぶれ」の象徴は大阪府だ。「大阪など(営業)時間短縮(要請)を行った県は結果が出ている」。菅義偉首相は1月4日の記者会見で、昨年11月下旬から飲食店に対する午後9時までの時短要請に取り組んできた大阪府や北海道を例に挙げて時短の効果を強調した。4都県に対しては「三が日も感染者数は減少せず極めて高い水準だ。4都県で全国の半分という結果が出ている」とやり玉に挙げ、宣言発令を表明した7日の会見でも「早期に時間短縮に取り組んだ地域では効果が表れ、感染者を抑えることができている」と訴えた。

 だが…

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