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値下げせざるを得なくなったNHK 重い腰を動かした「攻勢」と「萎縮」

東京都渋谷区のNHK放送センター=尾籠章裕撮影

 NHKが13日に決定した2021~23年度の中期経営計画。受信料については、武田良太総務相の強い値下げ圧力を踏まえ、23年度の値下げに踏み込まざるを得なくなった。AMラジオの「第1」「第2」を25年度を目標に統合することや、3年間で計550億円程度の事業支出削減などの改革も盛り込み、民放などに批判される「肥大化」から「縮小」へかじを切る。視聴者サービスの低下が懸念されるが、説明不足との声もある。

「総務相にあそこまで言われたら」

 「今回の計画はNHKの改革の仕上げをするため、直ちに取り組まないといけないことを全て盛り込んだ。NHKを本気で変えるという性格を示したものだ」

 NHKの前田晃伸会長は13日の記者会見で、経営計画に基づき構造改革を進める強い決意を示した。計画には23年度の受信料値下げも明記。この方針を決めた背景には視聴者などからの値下げ要望もあったといい、前田氏は「(受信料の支払率は83%だが)あぐらをかいてはいけない。そこに応えないとテレビ離れに歯止めがかからない」と強調した。

 NHKは、昨年8月に発表した中期経営計画案では、受信料を3カ年据え置くとしており、前田会長も12月初めの記者会見で「ただ下げれば済むということではない」と、早期値下げに慎重な考えを示していた。

 その姿勢が変わったのは、9月に就任した武田総務相の攻勢が大きい。武田氏は、菅義偉首相から携帯電話料金の値下げと同様に、NHKの受信料見直しについても最重要課題として指示を受けていた。早期値下げに消極的なNHKの反応に「ピンと来ていない」と周辺に不満を漏らし、12月中旬の記者会見で、コロナ禍での家計負担軽減を理由に「早期に(値下げを)やらずして、いつやるのか」とぶち上げた。NHKには19年度末で1280億円の繰越剰余金があるのに、衛星契約受信料が高止まりしていることなども講演やテレビで繰り返し批判した。

 前田会長は12月までは、剰余金を将来的な値下げに使う制度の導入で済ませる方向だっ…

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