毎日新聞
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東京都の新型コロナウイルスの感染者数について、数理モデルによる疫学分析を専門とする京都大の西浦博教授(理論疫学)は、1日当たり500人を下回った時点で緊急事態宣言を解除した場合、50日足らずで宣言前のレベルにまで戻るとの試算を公表した。政府は宣言解除の目安の一つに東京都の場合は「1日当たり500人未満」の基準を挙げる。西浦氏は「(500人未満など)緩い解除基準では、7月下旬までに今回も含め計3回のピークを経験することになるだろう」と指摘し、解除基準の決定には長期的な見通しが必要との考えを示した。
西浦氏は、感染者1人が平均何人に感染させるかを示す実効再生産数が、20%低下する比較的緩い対策効果が得られた場合と、35%低下する強い対策効果が得られた場合にそれぞれ分けて試算。宣言解除後に、宣言直前の実効再生産数に戻る条件の下で感染者数がどう増えるか予測した。ただし、気温やワクチンの効果などは考慮していない。
緩い効果が得られた場合、1日当たりの新規感染者数は2月24日に500人未満になる。その時点で宣言を解除すると、4月中旬には再び宣言直前の約1000人にまで増えた。一方で強い効果が得られ、新規感染者数が500人未満になっても宣言を解除せずに対策を取り続けると、2月25日に100人を下回り、直後に宣言を解除しても7月中旬まで宣言前のレベルに戻らなかった。【金秀蓮】
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