国内豪華列車の先駆けとなった近畿日本鉄道の特急12200系(愛称・新スナックカー)が2021年3月、老朽化のため引退する。翌年の大阪万博に合わせるために1969年にデビューし、トイレを洋式にするなどインバウンド(訪日外国人)にも対応。半世紀にわたって関西の鉄路を走り続け、英国のエリザベス女王を乗せたこともある。新型コロナウイルスの影響で特急の需要が低迷する中、近鉄は「密を避けた『さよなら運転』で看板列車を穏やかに見送りたい」(鉄道本部)としている。
「古くさくはなりましたが、半世紀を走り抜いたのは信頼性の高さの証し。まさに近鉄を象徴する特急でした」。20年12月中旬、東大阪市の近鉄東花園検車区。時代を感じさせるオレンジと紺に色分けされた車体を見上げ、技術管理部主査の奥山元紀さん(60)はしみじみとつぶやいた。
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