化学物質「モカ」で労災、初認定へ ぼうこうがん発症「仕事と因果関係」 厚労省

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厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影
厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影

 ウレタン防水材などの原料に使われる化学物質「MOCA(モカ)」を取り扱った労働者らがぼうこうがんを発症した問題で、厚生労働省は、労災請求を認める方針を固めた。同省の検討会が昨年、仕事との因果関係があるとの報告書をまとめたためで、関係する労働局に対し、速やかに決定するよう近く指示する。モカでの労災認定は国内で初めてとなる。

 モカはウレタン樹脂を固める硬化剤などに使われ、発がん性がある。2016年に旧イハラケミカル工業(現クミアイ化学工業)の静岡工場(静岡県富士市)で、モカ製造に関わった労働者5人のぼうこうがん発症が判明。厚労省が全国の538事業所を調べたところ、同工場を中心に全国7カ所でモカの取り扱い作業歴のある労働者や退職者計17人がぼうこうがんを発症していたことが分かった。発症年齢は60代が10人と多く、12人…

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