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化学物質「モカ」で労災、初認定へ ぼうこうがん発症「仕事と因果関係」 厚労省

厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影

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 ウレタン防水材などの原料に使われる化学物質「MOCA(モカ)」を取り扱った労働者らがぼうこうがんを発症した問題で、厚生労働省は、労災請求を認める方針を固めた。同省の検討会が昨年、仕事との因果関係があるとの報告書をまとめたためで、関係する労働局に対し、速やかに決定するよう近く指示する。モカでの労災認定は国内で初めてとなる。

 モカはウレタン樹脂を固める硬化剤などに使われ、発がん性がある。2016年に旧イハラケミカル工業(現クミアイ化学工業)の静岡工場(静岡県富士市)で、モカ製造に関わった労働者5人のぼうこうがん発症が判明。厚労省が全国の538事業所を調べたところ、同工場を中心に全国7カ所でモカの取り扱い作業歴のある労働者や退職者計17人がぼうこうがんを発症していたことが分かった。発症年齢は60代が10人と多く、12人が退職後だった。このうち少なくとも7人が労災補償を請求している。

 厚労省は20年3月から医学や化学などの専門家でつくる検討会で発症との関連性について調査を開始。同12月下旬にまとめた報告書では、「少なくとも5年程度の暴露業務でぼうこうがんを発症する可能性がある」と指摘した。これを受け、厚労省は「暴露業務に5年以上、潜伏期間10年以上」など一定の条件を満たせば労災を認定する方針を決めた。この期間に満たない場合も、作業内容や既往歴などを勘案して可否を判断する。

 厚労省によると、モカの取り扱い歴のある労働者(退職者は除く)は国内で約3700人。厚労省補償課は「モカの取り扱い事業所にも労災請求手続きの周知を図りたい」としている。労災被害の支援に取り組む「全国労働安全衛生センター連絡会議」(東京都)は「モカを扱ったぼうこうがん患者や遺族は労災申請を検討してほしい」と話している。【矢澤秀範】

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