連載

検証

ニュースの背景を解説、深掘りリポート。

連載一覧

検証

学術会議任命拒否 「形式的」削除、介入ありき 運用変更、説明を 元内閣法制局長官・阪田雅裕氏

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
元内閣法制局長官・阪田雅裕氏=藤井太郎撮影
元内閣法制局長官・阪田雅裕氏=藤井太郎撮影

 野党や学術会議関係者は任命拒否は違法だと指摘しているが、菅義偉首相は「法的に問題ない」との姿勢を崩していない。専門家はどうみるのか。「行政における法の番人」と呼ばれる内閣法制局長官を2004~06年に務めた阪田雅裕さん(77)に聞いた。【木許はるみ】

 日本学術会議法では会員の任命について「学術会議の推薦に基づき、首相が任命する」と定めている。この「基づき」は、基本的には推薦通りに首相が任命することを予定した表現といえる。逆に言えば、法は任命権者の任命拒否をあまり想定していない。任命権者の裁量を前提とするなら、「推薦された者の中から任命する」など、別の書き方がいくらでもある。

 ただ、憲法との整合性を考える必要がある。学術会議は国の組織で、会員は特別職の公務員だ。憲法15条では公務員の選定、罷免権は究極的には国民にあるとし、さらに65条では行政権は内閣に属すると定めている。どんなに不適格な人でも首相が任命を拒否できないように定めるのは、憲法違反になる。「基づき」は、学術会議の中立性や自主性を確保しながら、憲法上の内閣の責任も担保するという絶妙なバランスをとった表現といえ…

この記事は有料記事です。

残り395文字(全文886文字)

あわせて読みたい

注目の特集