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緊急事態宣言 「今必要なのは人・ハコ・モノの大胆な供給」 山岡淳一郎さん

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緊急事態宣言について報じる電光掲示板=大阪市北区で2021年1月13日午前10時11分、望月亮一撮影
緊急事態宣言について報じる電光掲示板=大阪市北区で2021年1月13日午前10時11分、望月亮一撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、首都圏の1都3県に続き、大阪など2府5県にも緊急事態宣言が再発令された。2020年8月に「ドキュメント 感染症利権――医療を蝕む闇の構造」を出版し、危機的な状況にある医療機関の取材を続けるノンフィクション作家、山岡淳一郎さん(61)に政府の対応の課題について聞いた。【野村房代/統合デジタル取材センター】

緊急事態宣言は11月に出すべきだった

 ――2度目の緊急事態宣言をどのように評価していますか。

 ◆まず遅すぎました。緊急事態宣言は何のために出すかというと、医療崩壊を防ぐためですよね。感染者やその他の患者たちの命を助けるのが眼目であるべきです。

 ところが報道によると、20年3~12月に全国の警察が扱った変死事案のうち、新型コロナウイルスに感染していた人が122人いて、そのうち56人は12月に集中していた。医療機関以外で死亡し、大半は死後に感染が確認された人たちです。およそ100年前、スペイン風邪が流行した当時の新聞記事を見ると、病院にかかれなかったり診療を拒否されたりして、行き倒れになった患者が多数いた。それに似たことが21世紀の今も起きている可能性を示唆しています。

 11月下旬、政府が「勝負の3週間」なんて言っていた頃、北海道や大阪では既に感染爆発に近い水準に達していました。東京の感染者も急増し始めたあのタイミングで宣言を出すべきだったのではないかと思います。

 宣言が遅れたのは、やはりGoToキャンペーンにこだわった菅義偉首相の政治的責任が大きい。「経済を回す」という大義名分の下、全国旅行業協会の会長を長年務める二階俊博・自民党幹事長にそんたくしたと考えるのが自然です。

個人の行動変容に依存 検査数いまだ低水準

 ――時期の他にも問題はありますか。

 ◆宣言の内容も疑問です。いまだに「個人の行動変容」に大きく依存している。中学校の教科書にも載っていますが、…

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