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大みそか。太田倫功が主演する仏ボルドー・オペラ座バレエの無観客公演「ラ・シルフィード」の配信が、土壇場で取りやめになった。世界中のファンが画面に見たものは晴れ舞台ではなく、「新型コロナウイルスの感染者が出た」との字幕。見えない脅威に翻弄(ほんろう)された2020年を象徴する幕切れとなってしまった。
太田によると、ロックダウンに伴い閉鎖された劇場で、それでも同公演はひっそりと続けられ、この日が千秋楽だった。連日がらんとした客席に「せめても」と、劇場関係者50人ほどが散らばっていたという。国立の団体としてダンサーとスタッフの心技体を保ち、文化の火を守るために「ショー・マスト・ゴー・オン(興行を続けよ)」を貫きたかったに違いない。
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