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「苦しみ10年、なぜ認めぬ」
東京電力福島第1原発事故の県内避難者が国と東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は21日、1審・前橋地裁が認めた国の責任を一転して否定した。東電の責任は認め、原告91人の大半に賠償金を支払うよう命じたものの、国に対する請求は棄却され、原告や支援者らには落胆が広がった。【鈴木敦子】
「この10年間、言葉にならない悲しみや苦しみ、身内の死亡を経験してきた。国や東電がやるべき安全対策をしなかったから事故が起きたのに、なぜ責任が認められないのか。全く理解できない」。法廷の原告席で判決を聞いた前橋市の丹治杉江さん(64)は、高裁に駆け付けた支援者らを前に声を震わせた。
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