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米トランプ前政権の「置き土産」 人種差別脱却へ学びの時=高尾具成(専門記者)

トランプ前政権下で社会の分断が露呈した。白人警官に暴行され死亡した黒人男性の追悼集会に集まった市民ら=米ニューヨークで2020年6月4日、隅俊之撮影
トランプ前政権下で社会の分断が露呈した。白人警官に暴行され死亡した黒人男性の追悼集会に集まった市民ら=米ニューヨークで2020年6月4日、隅俊之撮影

 米国でバイデン新大統領が就任した。民主党候補のバイデン氏が昨年11月の大統領選後、勝利宣言で触れた「構造的な人種差別(システミックレイシズム)を根絶するための闘い」はやすやすとは進まないだろう。寛容さを失い、多様性を積極的には認めてこなかった共和党のトランプ前大統領を有権者の半数ほどが支持したからだけではない。北米で17世紀に始まった奴隷制度の廃止以降も、社会に組み込まれた法制度などがもたらした慣行や偏見が残ったままだからだ。米社会の回復や転換に期待したい。そのためには、歴史や他国からも改めて学ぶべき時だと思う。

 6日のトランプ氏支持者による連邦議会議事堂乱入事件は民主主義を揺るがす事態となったが、トランプ氏の言動が白人至上主義者を勢いづかせた面は否定できない。大統領就任から約200日後の2017年8月、南部バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者らと反対派が衝突した時も、トランプ氏は人種差別への明確な否定を示さず、対立をあおった印象が強い。

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