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核兵器禁止条約

核兵器開発などを初めて全面的に禁じる核兵器禁止条約が1月22日に発効しました。核軍縮の前進につながるか注目されています。

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条約で核兵器なくせるか

「自分も銃を持ったら…」 核兵器禁止条約支持の田中真紀子氏を支える角栄氏の言葉

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インタビューに答える田中真紀子元外相=東京都文京区で2021年1月7日、内藤絵美撮影
インタビューに答える田中真紀子元外相=東京都文京区で2021年1月7日、内藤絵美撮影

 国民の多くがふに落ちていないのではないか。核兵器の存在を史上初めて違法と定めた核兵器禁止条約が22日に発効したのに対し、唯一の戦争被爆国である日本が不参加を明言していることである。政府は、米国の核抑止力を維持することを理由に挙げ、「核保有国と非保有国との橋渡し役を担うことで核廃絶を目指す」という。だが、そんな“現実論”を、「外交努力が足りない」と一刀両断する元外相がいる。田中真紀子・元衆議院議員である。「日本は米国の顔色をうかがっているだけで国家としての主体性がない」と語る田中さんに、真意を聞いた。【牧野宏美/統合デジタル取材センター】

菅氏は「人間としての基本ができていない」

 「ごめんなさいね。近所だと、ついぎりぎりになっちゃって」。1月上旬、待ち合わせをした東京都文京区のホテルに、時間ちょうどに現れた田中さん。緑のチェックのツーピース姿で深々と頭を下げて記者にあいさつした。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いと大胆な行動のイメージが強いが、柔らかな笑顔で、周囲に細やかに気を配る姿が印象的だ。

 しかし、インタビューが始まると表情が一気に引き締まり、「政治家の顔」に切り替わった。菅政権について水を向けると「人には器というものがあります。そもそも安倍前首相も菅氏も絶対にウソやごまかしを言わないという人間としての基本がまったくできていない。その上、あの言語能力では基礎学力を疑われても仕方がないですね」と切って捨てた。新型コロナウイルス対策も「国民の不幸ですよ。今ごろになって緊急事態宣言では手遅れです。GoToなんて小手先の思いつきは政治ではありません」と鋭くダメ出しをした。真紀子節、健在である。

 ご存じの方も多いと思うが、田中さんの経歴をおさらいしておこう。故・田中角栄元首相の長女で高校時代は米国に留学。語学堪能で、父の外遊にも数多く同行した。1993年に父の地盤を継いで衆院議員に初当選すると、94年に村山内閣で科学技術庁長官に抜てきされる。2001年の小泉内閣では女性初の外相、民主党時代の12年には文部科学相と要職を歴任。12年の衆院選で議席を失い、政界から距離を置いている。

核の傘にある22カ国の元首脳らが条約参加を呼びかけ 田中氏も署名

 近年はメディアなどで露出する機会も少なくなったように感じていたが、昨年9月に発表された公開書簡にその名前を見つけた。書簡は北大西洋条約機構(NATO)に加盟する20カ国と日本、韓国の元首脳や元外相ら56人が、…

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【核兵器禁止条約】

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