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東京オリンピックに懐疑論 IOC会長の思惑、バイデン新政権の影響は?

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 東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる国立競技場
 東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる国立競技場

 新型コロナウイルスの影響で今夏に延期された東京オリンピックは開催が危ぶまれる中、23日、開幕まで半年となる。国際オリンピック委員会(IOC)は巧みな外交術で実現を狙うが、米国の政権交代が風向きを左右する可能性もある。

今年は十分根回しも 「五輪の権威」維持に危機感?

 IOCのトーマス・バッハ会長は淡々と語りだした。五輪開催への懐疑論が強まる21日、電話協議の形式で開いた委員との非公式会合。「日本は首相も東京都知事も組織委員会も『やれる』と言っている。方針に変わりはない」と改めて開催を目指す考えを示した。政府関係者も22日、観客の扱いについて「上限なし」「50%削減」「無観客」の3案で検討していることを明かし、開催に向けて動いていることを強調した。

 開催可否の決定権はIOCが単独で持つ。ただ重い決断となるだけに、どの道を選んでも批判は避けられない。バッハ氏が殊更に日本側の意向を強調したのも、判断を委ねることで責任を回避しようとの思惑が透ける。IOC関係者は「できるかどうか判断するのは開催国の日本、そして開催都市の東京だ。ボールは日本にある」と受け止める。

 東西冷戦下でボイコットの応酬となった1980年モスクワ、84年ロサンゼルス両五輪当時、IOCは政治に翻弄(ほんろう)され、「貴族集団」と皮肉られた苦い過去がある。その後、商業路線にかじを切り、「ビジネス集団」に生まれ変わった。とりわけ東京五輪決定と同じ2013年のIOC総会で会長に就任した弁護士のバッハ氏は政治の動きを敏感に察知するなどリスク回避にたける。

 IOCの非公式会合を受けて22日、米国、オーストラリア、カナダの国内オリンピック委員会が相次いで開催への賛意を示したのが一例だ。3団体とも昨年3月は予定通りの開催を目指すIOCに同調せずに延期を求めていただけに「バッハ氏は痛い目に遭った昨年の失敗から学んで根回ししたはずだ」と見る関係者もいる。

 理論武装も怠らない。昨年の延期決定時は最終的には世界保健機関(WHO)の見解を盾に乗り切った。今月17日にはIOC元副会長で名誉委員のケバン・ゴスパー氏(オーストラリア)が開催可否を国連に委ねる案をメディアに披歴。国連に開催可否を判断する権限はないにもかかわらず、現実性を伴って伝わったのはIOCの典型的な手法に映ったからだ。IOCをよく知る大会関係者は「IOCは決して自ら手を汚さない組織だ」と評する。

 一方で、IOCが東京開催にこだわるのは、…

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