「プーチンは泥棒だ」露のデモ、100都市以上で 政権の求心力低下浮き彫り

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反体制派指導者ナワリヌイ氏の写真を掲げ、プーチン政権を批判する抗議集会の参加者=モスクワ中心部のプーシキン広場で2021年1月23日、前谷宏撮影
反体制派指導者ナワリヌイ氏の写真を掲げ、プーチン政権を批判する抗議集会の参加者=モスクワ中心部のプーシキン広場で2021年1月23日、前谷宏撮影

 療養先のドイツから帰国後に逮捕されたロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の釈放を求める抗議集会は23日、ロシア全土の100都市以上に広がり、一部で治安部隊と衝突した。地元人権団体によると、拘束者は全国で計約3500人に達した。英BBCロシア語版によると、100都市以上で一度に抗議集会が開かれるのは「初めて」といい、プーチン政権の求心力の陰りが浮き彫りになった。

 抗議集会はナワリヌイ氏の陣営が呼びかけた。各地の当局は開催を認めず、21日から陣営の関係者を拘束し、国営放送で違法集会に参加しないよう呼びかけるなど圧力を強めたが、効果は限定的だった。モスクワでは23日午後、中心部のプーシキン広場のほか、周辺の歩道まで人で埋め尽くされた。露内務省はモスクワでの参加者を約4000人と発表したが、ロイター通信は約4万人と推計する。

 参加者はナワリヌイ氏の釈放を求めるプラカードを掲げ、「プーチンのいないロシアを」「プーチンは泥棒だ」と、プーチン大統領を批判するスローガンを連呼。治安部隊は、広場周辺から参加者を強制的に排除し、拘束した。抵抗する人に対しては、警棒などで何度も殴打した。

 拘束者はナワリヌイ氏の妻ユリアさんや現場にいた記者も含め、モスクワだけで約1400人。それでも、参加者は夜遅くまで市内の中心部やナワリヌイ氏の勾留先の周辺で抗議を続け、プーチン政権への不満の大きさをうかがわせた。

 初めて抗議活動に参加したという人も目立った。取材に応じたナタリアさん(45)は「拘束は怖いが、年金受給年齢の引き上げなど最近の政権の政策に不満がたまっていた」と訴えた。家族で抗議に参加したアナスタシアさん(39)は「政権は腐敗し、国民の権利は守られない。この国にはただただ公正さが足りない」と漏らした。

 ナワリヌイ陣営は、今後も抗議活動を続ける方針を示している。

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