連載

動き出す仏たち

お堂からSNSへ、さらにはロボットに――。広がる仏像の「行動範囲」を追います。

連載一覧

動き出す仏たち

活用の時代に 仏像界の「鬼」 人の心背負う想像力の産物

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
足の裏に邪鬼が描かれた「仏下」を手にする桜田ちひろさん=奈良県橿原市で2021年1月14日、花澤茂人撮影
足の裏に邪鬼が描かれた「仏下」を手にする桜田ちひろさん=奈良県橿原市で2021年1月14日、花澤茂人撮影

 漫画『鬼滅(きめつ)の刃(やいば)』の大ヒットで「鬼」が注目を浴びているが、仏像の世界にも「鬼」はいる。古来、疫病など災厄の象徴として表現されてきた彼らに心を寄せる人たちにその魅力を聞いた。

   ■  ■

 一見すると無地の靴下だが、靴を脱ぐと足の裏からユーモラスな表情の鬼がちょこんと顔を出す。ネットショップなどで仏像グッズを販売する「マシュロバ」の人気作「仏下(ぶつした)」は、四天王像に踏みつけられている「邪鬼」がモチーフ。手がけた桜田ちひろさん(40)=奈良県橿原市=は「仏像の中でも、つい邪鬼に目がいってしまう」という鬼ファンだ。

 埼玉県出身で、奈良ののんびりした空気にひかれ2009年に移住。寺巡りをするうちに仏像が好きになり、得意のイラストを生かしてスマートフォンケースなどのグッズを作り始めた。地元の特産品の一つである靴下のメーカーと縁ができたことをきっかけに仏像の靴下を考案。「『仏様を足元に描くのは失礼かも』と悩んだが、友人の『邪鬼を踏みたい』という一言にピンときた」。邪鬼にまつわる資料を集め、さまざまな寺で四天王の足…

この記事は有料記事です。

残り955文字(全文1425文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集