「日本でトランプの評判は?」。過去4年間、渡米のたびに聞かれた質問だ。日米首脳の「ゴルフ外交」で共和党の友人は日本中がトランプ支持だと勘違いしていた。逆に世界中が反トランプだと信じる民主党の友人はアジアにも支持の声があると知り腰を抜かした。筆者が在外研究で滞在していた台湾での人気は突出していた。台湾に配慮したトランプ外交への評価は高い。
では米国人自身のトランプ氏への評価はどうか。実はどの時期に尋ねるかでまるで違う反応になる。タイムマシンで過去に戻れば、多くの米国人は極端に悪く言わないはずだ。トランプ氏は風変わりだが、差別発言とは縁遠いチャリティーに熱心なセレブ富豪で、右派の反移民主義者の印象を強めたのはごく最近のことだ。民主党に献金する無党派の不動産王で、共和党でも保守主義者でもなかった。
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