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100年カンパニーの知恵

膨大な同業者が退場していった中で、彼らが日々を重ねられた理由は何か。幸運や巡り合わせというだけでは見過ごしてしまう細部があるに違いない。その知恵を広く共有すべく、じっくり語っていただいた。

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100年カンパニーの知恵

アライプロバンス/中 石油掘削機器輸出で成長

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建設中の旧新井鉄工所の本社ビル=東京都墨田区で1936年(アライプロバンス提供))
建設中の旧新井鉄工所の本社ビル=東京都墨田区で1936年(アライプロバンス提供))

 <since 1903>

 2016年に石油掘削機器の製造販売事業から撤退した旧新井鉄工所は、20年7月、社名を「アライプロバンス」に変更し、総合不動産会社として再スタートした。物流・不動産事業に参入するにあたり、新井嘉喜雄社長はこんなメッセージをホームページに掲げた。

 「時代と社会の変化に対して柔軟かつダイナミックに。これが100年の刻(とき)を経て辿(たど)り着いた新井の答えです」

 創業者の新井久次郎が1903年、新井鉄工所を設立した当初は、はさみを手作業で作ったり、軍の発注で馬の蹄鉄(ていてつ)などを製造したりする小さな町工場だった。事業は景気の波に左右され、倒産の危機に何度かさらされたという。そんな中、久次郎は温泉井戸掘削事業を新たに始めたり、妻がハイヤー会社を設立したり、夫婦ともチャレンジ精神が旺盛だったという。

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