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トランプ支持者らの米議事堂襲撃 問われるネット企業の責任 ジャーナリスト・津田大介さん

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津田大介さん=東京都港区で2021年1月18日、井田純撮影
津田大介さん=東京都港区で2021年1月18日、井田純撮影

 米国で20日、バイデン新大統領の就任式が行われ、4年間のトランプ政権が終わった。だが、その2週間前にトランプ氏支持者の集団が連邦議会議事堂を襲撃・占拠し、死者まで出した事件の深刻さが薄れたわけではない。トランプ氏による根拠のない発言と、インターネットで拡散された陰謀論が生んだ「クーデター」未遂。民主主義とネット言論の関係をジャーナリストの津田大介さん(47)と考えた。

 「USA、USA」などと気勢を上げ、打ち破られた窓から次々に議事堂になだれ込む人々。現地メディアなどが記録した6日の議事堂襲撃の映像は、異様な興奮に包まれた群衆が数で警官を圧倒、会議場内にまで入って奇声を発し、議員席に残された資料をあさり、破壊行為に及ぶ姿を伝えている。そのほとんどを白人男性が占めている。この日、議会ではバイデン氏当選を正式に認定する手続きが進められていたが、襲撃を受けて議員は避難を余儀なくされ、議会手続きも一時中断している。

 現地からの報道では、銃で武装した支持者もいたほか、現場周辺からはパイプ爆弾も見つかったという。中には、「Qアノン」と呼ばれる陰謀論の信者が多数含まれ、トランプ氏を「児童売春組織を運営する民主党議員らの“闇の政府”と闘い、世界を救うヒーロー」と信じているとされる。トランプ前大統領は、この襲撃を扇動したとして13日に下院で弾劾訴追された。事件当日の模様を映した動画では、議事堂内の警官に対し、支持者らが「俺たちはトランプに従っているんだ。あんたらのボスだろう」と言い放つ場面も収められている。

 直前、ホワイトハウス近くでは数千人規模のトランプ支持者らによる集会が開かれていた。この場で演説したトランプ氏は「私たちは選挙で地滑り的勝利を収めた。敗北は認めない」と強調。「死に物狂いで戦わなければ国が失われてしまう」と訴え、「私たちは議事堂に向かう」と議会への行進を促す発言をしていた。

 議事堂襲撃は米英戦争で英軍に焼き打ちされて以来約200年ぶり。「選挙期間中も開票後もトランプ氏は一貫して『不正選挙だ』と主張し、バイデン氏当選が正式に承認される6日に集まるよう支持者に呼びかけていた。事件は、十分あり得ることだった」と津田さんは見る。

 トランプ氏が支持者に直接メッセージを届ける手段として多用していたのが短文投稿サイトのツイッターだ。事件翌日も支持者に「諸君を愛している」と鼓舞するようなツイートをしたトランプ氏のアカウントについて、米ツイッター社は8日、「永久停止」を発表した。

 同社のトランプ氏への対応は「一貫性が…

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