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ワクチン接種「成否は支持率に直結」 マイナンバー活用の新システム、突貫工事に懸念

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第204通常国会が召集され、衆院本会議に臨む菅義偉首相(右)と河野太郎行政改革担当相=国会内で2021年1月18日、竹内幹撮影
第204通常国会が召集され、衆院本会議に臨む菅義偉首相(右)と河野太郎行政改革担当相=国会内で2021年1月18日、竹内幹撮影

 河野太郎行政改革担当相が、新型コロナウイルスのワクチン接種に向けて新システム導入に乗り出したのは、従来の「台帳」による管理では、接種状況をリアルタイムで把握できないためだ。ただし、政府が目指す高齢者への接種券の配布開始まで約2カ月しかない。急ピッチで開発に取り組むが、今後の混乱も予想される。

クーポン券の接種情報、自治体ごとに異なる見通しに

 「これからシステムの設計などがあるので、自治体とよく協議していきたい」。河野氏は26日の記者会見で、市町村による個人情報の取り扱いについて問われると、そう述べるにとどめた。ワクチン接種の開始が迫る中、新システムの詳細や具体的な運用方法は固まっていないのが実情だ。

 新型コロナウイルス対応が「後手」批判を浴び、内閣支持率が低迷する中、菅政権にはワクチン接種を政権浮揚につなげたいとの思惑がある。「失敗できないビッグプロジェクト」(首相周辺)を成功させようと、18日に菅義偉首相からワクチン接種の総合調整担当に任命されたのが河野氏だった。「河野さんが担当になって、個人の接種状況をリアルタイムで把握できないことが分かった」(官邸幹部)ことで、新システムがにわかに動き出した。

 政府は当初、市町村ごとに管理する「予防接種台帳」を活用して、新型コロナワクチンの接種状況も管理する方針だった。インフルエンザなど従来の予防接種は回数も限られているため、引っ越しで住所が変わった場合には、転入先の市町村が前の市町村に照会するなどしており、台帳の更新は2~3カ月に1度の市町村もあった。

 しかし、新型コロナワクチンは、3週間間隔で2回受ける必要がある。接種を希望する住民に適切なタイミングで呼びかけ、全体の接種状況をリアルタイムで把握するには、従来の台帳による管理では困難だった。

 またワクチン接種を管理するシステムとしては、厚生労働省が「ワクチン接種円滑化システム」(V―SYS)を運用し、供給量が限られるワクチンの在庫や発注量、全国での接種状況を把握する。だが、V―SYSでは、卸業者による配送結果や医療機関による接種実績は分かるものの、個人単位での接種状況は把握できなかった。

 こうした状況を聞き取った河野氏は、NTTドコモ出身で、自民党のデジタル社会推進本部事務総長などを務める小林史明衆院議員を大臣補佐官に起用。新システム導入に乗…

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