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学術会議任命拒否

日本学術会議が推薦した新会員候補6人を菅首相が任命しなかった。極めて異例の事態の背景や問題点を追います。

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首相拒否の会員候補6人、4月総会までに任命を 日本学術会議が声明提出へ

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日本学術会議=東京都港区六本木で、2019年4月25日、小座野容斉撮影 拡大
日本学術会議=東京都港区六本木で、2019年4月25日、小座野容斉撮影

 日本学術会議は28日に開いた幹事会で、菅義偉首相が任命を拒否した会員候補6人について、4月の総会までに任命することを菅首相に求める声明を全会一致で決定した。近く井上信治・科学技術担当相に提出する。4月には学術会議の今後のあり方改革の方針を議論する総会が予定されており、梶田隆章会長は幹事会後の記者会見で「極めて重要な意味を持つ総会になるので、(定数の)210人の会員がいる状態で(方針を)決めたい」と述べた。

 声明文では、6人を欠くことで「運営や職務の遂行に支障をきたす事態となっている」と指摘。また日本学術会議法で定めた定員を満たさない状態が続くため「会議の独立性を侵す可能性がある。是正できるのは任命権者の首相しかいない」と強調した。

 学術会議は例年、春と秋に総会を開催している。直前に任命拒否が発覚した昨年10月の総会では、菅首相に対し6人の速やかな任命と、任命拒否の理由の説明を求める要望書を決議し、梶田会長が菅首相に手渡した。しかし4カ月近く経過した現在も、正式な回答や具体的な理由の説明は一切されていない。一方、政府は任命拒否問題の発覚後、内閣府の機関である学術会議に対し、国から独立した組織にすることを含めた設置形態の見直しを検討し、その結論を4月に報告するよう求めている。

 学術会議の幹事会は会長、副会長と1部(人文・社会科学)、2部(生命科学)、3部(理工学)の部長ら計16人で構成される。政府・自民党は各部に70人ずついる会員比率を変更することも求めているが、梶田会長は「結論を出すことは難しく、遅れて検討が進むことになると思う」と述べ、会員比率見直しは総会後も引き続き議論する方針を示した。【池田知広、岩崎歩】

【学術会議任命拒否】

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