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安易な言葉に乗ってはならない 帚木蓬生さん、コロナを乗り越えよう

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インタビューに答える帚木蓬生さん=福岡県中間市で2020年12月16日、津村豊和撮影
インタビューに答える帚木蓬生さん=福岡県中間市で2020年12月16日、津村豊和撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中で、人々は大きな不安にさらされている。ベストセラーとなった小説「閉鎖病棟」の著者として知られる精神科医の帚木蓬生(ははきぎほうせい)さん(74)に、コロナで振り回される社会をどう見ているか尋ねると、わかりやすい言葉に安易に飛びついたり、手軽な解答を求めたりしてはならないという。その真意とは何か。 【聞き手・林奈緒美】

立ち止まらず、淡々と日々を

 ――新型コロナの影響で、先行きが見えず苦しんでいる人たちは、不安とどう向き合っていけばいいでしょうか。

 患者を診ていると「介護施設に入所している母親に会えない」「子どもたちが来なくなった」など孤独が募ることによって抑うつが悪化しているようです。抱えている思いを話す相手がいなければ不安は消えません。ためらわずメンタルの専門医のところへ行って話を聞いてもらい「大丈夫ですよ」と声をかけてもらえば、不安は軽減されます。

 また、不安というのは立ち止まると増えるものです。朝ご飯を作り、会社に行く。淡々と目の前の仕事をして、身を忙しく小さな達成感を積み上げていくうちに不安は小さく見えてくるし、雲散霧消していきます。

 人間は不安やハラハラ、ドキドキの状態を嫌なものと捉えてしまいますが、その状態こそが一番良い状態なのです。剣豪・宮本武蔵も「五輪書」でそう書いています。不安もまたいいじゃないですか。目の前の仕事に打ち込んでいけば、いつか出口は見えてくると思いますよ。

時に自分を…

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