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関西の大学で教壇に立つ気鋭の研究者4人が交代で時事問題について執筆します。

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米代表民主制、試練の時=飯田健

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 大統領選挙後の混乱が続く中、トランプ政権の幕が閉じた。1月6日に議会で行われた大統領選挙最後の手続きである選挙人票の集計の際には、トランプ支持者が議事堂に乱入するという前代未聞の事態まで起きた。トランプが不正選挙を言い立てたことが招いた惨事に議員たちも恐れおののいたに違いない。しかしそれにもかかわらず、直後の二つの州の選挙結果に対する異議申し立てに関する投票では、共和党の下院議員の約3分の2、上院議員の数人が、不正があったとして賛成を投じた。

 これらの議員たちの多くは本気で不正を信じていたわけではないだろう。しかし、任期が2年の下院議員にとって次の選挙は目前である。特に共和党支持者が多い非都市部の選挙区選出の議員は、共和党内でトランプ人気が高い以上、不正選挙の訴えに追従せざるを得ない。実際、1月上旬のギャラップ社の世論調査では全体のトランプ支持率34%と過去最低だったが、共和党支持者の間では82%といまだ高い値を示していた。

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