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第103回全国高校野球選手権

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第93回選抜高校野球 常総学院、春の吉報 堅守で活躍誓う(その1) /茨城

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センバツ出場を決め、ジャンプして喜ぶ常総学院の選手たち 拡大
センバツ出場を決め、ジャンプして喜ぶ常総学院の選手たち

5年ぶり10回目

 待ちわびた春の吉報が届いた。第93回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の選考委員会が29日、大阪市内であり、常総学院の5年ぶり10回目の出場が決まった。選考の重要な資料となる昨秋の関東大会で、投手を中心とした堅い守備と勝負どころでの連打で勝ち進み、準優勝を収めたことなどが評価された。コロナ禍の中、マスク姿の選手らは控えめに喜びを表し、晴れ舞台での躍動を誓った。【長屋美乃里、田内隆弘、小林杏花】

 午後4時10分ごろ、ユニホーム姿でグラウンドに待機していた選手らが、ホームベース前に整列した。

 坂田英一校長が選手らの前に立った。「センバツ出場が決定しました。おめでとう。応援してくれる方々にコロナ禍を一蹴するような勇気と感動を届けられるよう戦ってください」。一足早い春の便りに選手らは表情を引き締めた。

 昨秋の関東大会準優勝で、センバツ出場を確実視する声は多かった。しかし、2016年夏以来甲子園の舞台から遠のいていただけに、田辺広大主将(2年)は「正式に発表されて素直にうれしい」とホッとした表情。「今は自信しかない。日本一を目指したい」と決意を語った。

 密集を避けるため、選手は互いに距離を空けて記念撮影。例年ならば大きな掛け声、歓声に沸く場面だが、今回は静けさの中シャッター音だけが響いた。集まった保護者も遠くから見守り、出場決定を拍手で祝った。

 大会の組み合わせ抽選会は2月23日、開幕は3月19日。開会式は全チームが入場行進をする形は取らず、簡素化する。大会前の甲子園練習も行わない。

センバツ出場が決まり、学校関係者にあいさつする常総学院の島田直也監督(手前)=茨城県土浦市で、小川昌宏撮影 拡大
センバツ出場が決まり、学校関係者にあいさつする常総学院の島田直也監督(手前)=茨城県土浦市で、小川昌宏撮影

胸の中の木内監督に相談

 センバツ出場の報を受けた島田直也監督(50)は、昨年11月に亡くなった木内幸男元監督への感謝の思いを語った。「僕が今も野球に携われているのは、常総学院で木内監督の下でやったから。また指導者としてここに戻り、甲子園に行けるのは幸せなこと」

 1984年夏に取手二で全国制覇を果たした木内監督が指揮を執ると聞き、翌年、新興の常総学院に入学。エースとして87年春、チームを初の甲子園に導いた。補欠からの繰り上げ出場だったため「発表当日は悔しさの方が強かった。今回は間違いないと思っていたが、発表があるまでドキドキしました」と苦笑した。

 同年夏の甲子園では準優勝を果たし、プロ入り後は横浜ベイスターズ(現・DeNA)などで通算39勝38敗9セーブ。引退後はDeNAで2軍投手コーチを務めるなど、指導者として経験を積んだ。

 昨春から母校でコーチに就任。7月末に佐々木力前監督(現・総監督)から引き継ぎ、最初のチャンスで甲子園切符を手にした。

 甲子園での初采配が待ち遠しい。「一日でも長くプレーできるようしっかり準備したい。新米監督でサインに迷う時もあると思うが、そんなときは胸の中の木内監督に相談したい」と笑った。【田内隆弘】

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