イワシ、とろろ汁で「鬼退治」 きょう節分 個性豊かな郷土食 /長野

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すり下ろした長芋にだし汁や卵を加えたとろろ汁=長野県佐久穂町で2020年12月23日、坂根真理撮影
すり下ろした長芋にだし汁や卵を加えたとろろ汁=長野県佐久穂町で2020年12月23日、坂根真理撮影

 今年は124年ぶりに2日が節分だ。邪気を払い福が来ることを願って、大豆を食べるのが一般的な風習だが、魔よけを願ってイワシを食べたり、鬼退治の意味を込めてとろろ汁を食べたり――。長野県内各地には豊かな食文化が残っている。

 県内の郷土食に詳しい県立大健康発達学部の中沢弥子教授によると、少なくとも旧八千穂村(現佐久穂町)▽小布施町▽飯綱町▽長野市――など北信を中心にとろろ汁を食べる風習がある。「長芋が鬼の角をすっているように見える」「鬼が滑って家の中に入れない」など諸説がある。

 「信州の郷土食」(銀河書房、1985年)によると、旧八千穂村ではとろろ汁に加えてイワシを食べたという。旧上村(現飯田市)は、イワシの頭をヒイラギなどの木の棒で刺したものを神棚に供え、麻績村はイワシの頭を家の戸口に飾っていた。イワシは焼くと煙が出るため「煙を嫌う鬼を退治できる」と考えられたようだ。とろろ汁やイワシの他にも、立科町では干した野沢菜や大根などを入れたかす汁を食べたという。

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