連載

ひと人

大阪府で活躍する人を紹介します

連載一覧

ひと人

命預かる重要な存在 処遇改善や権利保護サポート 死刑確定者への弁護活動を支援 金子武嗣さん(72) /大阪

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
弁護士の金子武嗣さん=大阪市北区西天満4で、藤河匠撮影
弁護士の金子武嗣さん=大阪市北区西天満4で、藤河匠撮影

金子武嗣さん(72)=堺市南区

 長年の思いがようやく実現した。2020年、死刑囚を支える弁護士に対し、資金提供や助言をする一般財団法人を設立。「弁護士こそ死刑囚の命を預かる重要な存在だ」と考え、私財をなげうった。

 きっかけは02年。日弁連の「死刑制度問題に関する提言実行委員会」の委員長に就任した。死刑囚と交流を続ける弁護士から、話を聞く機会があった。家族とも音信不通になった死刑囚と面会を重ね、差し入れも欠かさない。ただ、資金援助はないボランティアのうえ、いつ刑が執行されるかも分からない中での活動だ。自身も刑事・民事と数多くの案件を担当してきたが、初めて知る苦労だった。

 死刑は賛否が分かれる問題だが、国は執行に至る意思決定過程などの情報開示に消極的で、国民的な議論も下火だ。「弁護士に熱心に活動してもらうことで、『ブラックボックス』となっている死刑制度の改善につながるのではないか」。ある日の酒席で同期の上原邦彦弁護士に相談し、意気投合した。それぞれが運営資金1億円を出し合い、基金を設立することになった。

この記事は有料記事です。

残り619文字(全文1075文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集