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ミャンマークーデター

ミャンマー国軍がクーデターを起こし、アウンサンスーチー氏らを拘束。市民や国際社会からは抗議と批判が相次いでいます。

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世界各国の「戦略的要衝」ミャンマー クーデターで交錯する米中日の思惑

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連邦議会議員の住居エリアの入り口を警備する警察官ら=ミャンマーの首都ネピドーで2日、ロイター
連邦議会議員の住居エリアの入り口を警備する警察官ら=ミャンマーの首都ネピドーで2日、ロイター

 国軍がクーデターを起こしたミャンマーは、日本や米国などの「自由で開かれたインド太平洋」構想と、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」が重なる地域にある。戦略的要衝を巡る米、中、日の思惑は――。

民主主義と中国接近のはざまで悩む米国

 「民主主義が攻撃を受けていれば、米国は立ち上がる」。バイデン米大統領は1日付の声明でそう強調し、対ミャンマー制裁の復活を検討する考えを示した。「民主主義」「法の支配」「人権」といった価値観重視の外交を掲げるバイデン政権。しかし、圧力を強め過ぎれば、ミャンマーがさらに中国へ接近するという「ジレンマ」も抱える。

 長く続いた軍政時代にミャンマーは国際社会で孤立し、中国の支援を受けていた。だが、2011年の「民政移管」を受け、オバマ政権は制裁を段階的に解除。経済成長を促して民主化を進展させたとして、アジア重視政策の「政治的遺産(レガシー)」の一つと位置づけている。

 同政権で副大統領だったバイデン氏は声明で「民主化に逆行することがあれば、即座に制裁体制を見直し適切な行動をとる」としている。民主主義国家のリーダーとして「世界を再び主導する」と主張してきたバイデン氏は、早急に欧州やアジアの同盟国などと連携したい考えだ。

 国際包囲網の構築は、米国単独での制裁には限界があるという事情もある。米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)のグレゴリー・ポーリング上級研究員は「ミャンマーの主要な取引国である日本やシンガポールと連携するなど、地域での対応が重要になってくる」と指摘する。

 一方で、バイデン政権は…

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