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経済記者「一線リポート」

最前線で取材を続ける毎日新聞経済部記者が交代で執筆します。

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損保社員、在宅勤務で示談 怒鳴られトイレで交渉

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東京海上日動火災保険の三浦薫さん(手前)が勤める職場では約15人が示談交渉を受け持つ=東京都立川市で
東京海上日動火災保険の三浦薫さん(手前)が勤める職場では約15人が示談交渉を受け持つ=東京都立川市で

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の再発令によってテレワークの徹底が改めて求められ、これまで在宅では難しいと考えられていた業務も例外ではなくなりつつある。トラブルに発展しやすい自動車事故の示談交渉もそうした業務の一つだったが、2020年の緊急事態宣言を機に大手損害保険各社は在宅勤務に踏み切った。取材をすると、現場の苦労や工夫が浮かび上がった。

 「お前、今からこっち来いや!」。ある損保で示談交渉を担当したことがある30代男性は、電話口でこうすごまれた経験を明かす。提示した保険金の支払額に相手が納得せず、理解を得ようとしている最中だった。事故から始まる示談交渉は当事者がいらだっていることも多く、こうしたことは一度や二度ではなかったという。この男性は多い時には300ほどの案件を同時に抱えたこともあり、「精神的にきつい時もあった」と振り返る。

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