菅首相「最終的には生活保護」発言の問題とは 専門家「極めて新自由主義的」

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参院予算委員会で立憲民主党の蓮舫代表代行の質問に答える菅義偉首相=国会内で2021年1月27日午後3時3分、竹内幹撮影
参院予算委員会で立憲民主党の蓮舫代表代行の質問に答える菅義偉首相=国会内で2021年1月27日午後3時3分、竹内幹撮影

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活に困窮する人たちへの支援を巡り、菅義偉首相が「最終的には生活保護」と答弁し波紋を広げている。支援強化を求める野党は反発し、ツイッターなどでは首相への怒りのコメントがあふれた。生活保護制度は生活困窮者が頼る「セーフティーネット」だ。なぜ、批判が広がったのか。首相の発言のどこが問題なのか。【野原大輔】

「生活保護に追い込む気?」批判続出

 この発言が飛び出したのは1月27日の参院予算委員会。立憲民主党の石橋通宏氏から「政府の政策が届いているのか」と追及され、「いろいろな見方があるでしょうし、いろいろな対応策もあるでしょうし、政府には最終的には生活保護という、そうした仕組みも(ある)。しっかりセーフティーネットを作っていくことが大事だと思う」と答弁した。

 生活保護について、厚生労働省は「資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度」と説明している。日本弁護士会によると、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を権利として具体化したものであり、生活保護制度が社会のセーフティーネットの役割を果たしているのは事実だ。

 だが、首相の発言に対して批判が相次いでいる。

 立憲民主党の蓮舫代表代行は「生活保護に陥らせないためにするのが政治の仕事だ」と反発。ツイッターには「生活保護受給者になるにはさまざまな制約があるし受給するには時間がかかる」「国民を生活保護になるまで追い込む気かよ」「最終的に生活保護があるじゃなく、そこまで行かせないための努力や対策をやるのが首相の仕事でしょ!」などと次々と投稿された。

社会保障に興味がない?

 専門家は首相の発言をどのようにみているのか。

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