「世界の終わりが来たのかと……」 核実験が繰り返された太平洋・キリバス大使が振り返る
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核兵器の開発や保有、使用などを例外なく禁止する核兵器禁止条約が1月22日、発効した。条約では核兵器の全面禁止だけでなく、核実験による被害者の支援や環境汚染の回復も盛り込まれている。米英仏による核実験に苦しんできた太平洋の島国には、広島・長崎の被爆者支援の知見を持つ日本に期待する声もある。
赤道付近に位置するキリバスの元大統領、テブロロ・シト国連大使(67)は4歳か5歳の頃、首都タラワの南方にある故郷の島の浜辺で夜に遊んでいて、東の空が光ったのを覚えている。「夜明けに太陽が昇るように空が明るくなった。聖書には主は東から稲妻とともにやって来るとある。みんな、もしかしたら世界の終わりが来たのかと思った」。驚いた人々は木に登ったり、物陰に隠れたりしたという。
オセアニア地域では米英仏による核実験が繰り返された。米ペース大(ニューヨーク)のマシュー・ボルトン博士らの報告によると、現在のキリバス領では、英米が1957~62年にかけ、タラワから約3000キロ東にあるクリスマス島とモールデン島の周辺で計33回の核実験を実施。核爆発による光は太平洋の広範囲で目撃された。シト氏も当時はそれが何なのか分からなかった。だが、あれは…
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