児童虐待の通告、過去最多10万6960人 2020年 警察庁まとめ

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警察庁、国家公安委員会などが入る中央合同庁舎第2号館=東京・霞が関で2019年、本橋和夫撮影
警察庁、国家公安委員会などが入る中央合同庁舎第2号館=東京・霞が関で2019年、本橋和夫撮影

 児童虐待の疑いがあるとして全国の警察が2020年に児童相談所に通告した18歳未満の子どもは、前年より8738人(8・9%)多い10万6960人(暫定値)だったと、警察庁が4日発表した。統計を取り始めた04年から毎年増え続け、初めて10万人を超えた。過去5年間で2倍に増加し、警察庁は「国民の意識が高まり、近隣住民が積極的に通報するようになっている」などとしている。

 新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で家族の在宅時間が長くなっているが、統計の傾向に大きな変化はないとみている。ただ、地域で子どもを見守る機会が減って被害がより潜在化する可能性があり、情報の把握に注意を払っている。

 内訳は、子どもの前で親が配偶者らに暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」など「心理的虐待」が7万8355人(前年比10・8%増)で、全体の7割を占めた。ほかには、体を傷つける「身体的虐待」1万9452人(同6・4%増)、「育児放棄(ネグレクト)」8858人(同1・1%減)、「性的虐待」295人(同11・7%増)だった。

 警察が摘発したのは159件増の2131件で過去最多。身体的虐待が1758件、性的虐待が300件、心理的虐待が43件、ネグレクトが30件だった。

 一方、DV被害は前年比434件増の8万2641件で、01年にDV防止法が施行されて以降の最多を更新した。摘発は384件減の8777件で現在の方法で統計を取り始めた03年以降で初めて減少した。警察庁は「通報を受けて加害者への指導警告などの取り組みを続けたことが事件減につながった可能性がある」としている。

 ストーカー被害は前年比723件減の2万189件で3年連続で減少したが、8年連続して2万件を超えている。【町田徳丈】

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