東電不祥事に批判続出「管理甘い」 新潟・柏崎刈羽原発

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
ID不正入室と安全対策未完了について批判的な声が続出した地域の会=新潟県柏崎市荒浜で2021年2月3日、内藤陽撮影 拡大
ID不正入室と安全対策未完了について批判的な声が続出した地域の会=新潟県柏崎市荒浜で2021年2月3日、内藤陽撮影

 東京電力柏崎刈羽原発の安全性などを住民が議論する「原発の透明性を確保する地域の会(地域の会)」が3日夜あり、原発推進派、反対派の双方からID不正入室や安全対策工事未完了問題に批判的な意見や疑問が相次いだ。

 「応援しているからこそ、我々は(今回の問題を)厳しく捉えている」。原発を誘致・推進してきた柏崎商工会議所が推薦する石坂泰男副会長は、ID不正問題について、東電がこれまで原発全所員で地域へ戸別訪問してきたことを挙げ「所員一人一人の意識改革の取り組みを評価していたのに、それが今回のような形で出たのは本当に残念でならない。絶対に原因究明し、それをきちっとした形で報告し再発防止に努めてほしい」と苦言を呈した。

 原発を推進する「柏崎エネルギーフォーラム」推薦の三井田達毅委員は「東電は今後、どうやって挽回するのか。(7号機の安全対策工事完了を受けて開催する予定だった)住民説明会は、二つの問題への不平不満を吸い上げる場として活用したいということか」と質問した。

 原発慎重・反対派からも批判の声が相次いだ。高桑千恵副会長は「工事未完了とはっきり分かった上で、長岡、上越、新潟市でそのまま工事完了の説明会を開くのか」と、住民説明会の継続に疑問を呈した。

 竹内英子委員は「(工事未完了は)原発全体を把握している人がいないのではないか。ID不正利用は核燃料を取り扱っている事業所としてあり得ないことだ。東電の『適格性』をもう一度審査せずに再稼働させていいのか」と問いただした。「ID不正利用は、本人確認ができておらず基本的なことがなっていない。(工事未完了も含め)全般的に管理が甘いと感じる」(高木則昭委員)との指摘もあった。

 東電側はID不正問題について「詳細を差し控える」、工事未完了については「工事が全く管理されていなかったわけではなく、全体把握していたつもりが抜けてしまった。間違えやすい点を本社と発電所の合同チームでプロジェクトとして洗い直している」(石井武生・柏崎刈羽所長)と説明。今後の住民説明会の開催については「決して『みそぎ』でなく、企画したものは開催するが、その後の説明の場は皆さんの意見をくみ上げた上で開催したい」(栗田隆史・東電新潟本社副代表)と、予定通り継続すると答え、理解を求めた。【内藤陽】

あわせて読みたい

注目の特集