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#五輪をどうする

「そこまでリスクを冒して開催すべきか」 医師が最も懸念すること

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けいゆう病院の菅谷憲夫医師=本人提供
けいゆう病院の菅谷憲夫医師=本人提供

 今夏の東京オリンピック・パラリンピックの開催に懐疑的な見方が高まっている。新型コロナウイルスの世界全体の感染者数は1億人を突破。収束の見通しが立たず、開催国の日本でも医療体制が厳しい状況に追い込まれているためだ。東京五輪は開催できるのか。予測が難しいこともあり、専門家の間でも見解は分かれるが、感染症に詳しい、けいゆう病院(横浜市)の菅谷憲夫医師(73)は「もはや無理をして五輪の開催を目指す時期は過ぎた。中止すべきだ」と言い切る。【聞き手・田原和宏】

変異株拡大の危機はつきまとう

 これまで東京五輪の開催可否について問われたら、優先順位が違うと答えてきた。貴重な医療資源を優先的に五輪に回していいのだろうかと。感染拡大でPCRなどの検査体制は追いついておらず、この先、ワクチン接種が始まれば、医療従事者はさらに忙しさを増す。医療現場はコロナ対策が全てではなく、高齢者や疾患のある患者への日常的な対応にも迫られている。

 昨秋までなら、医療資源を五輪に集中的に投じれば、物理的には開催は可能だと考えていた。100万人を超える海外からの観客を受け入れるのはあまりにも危険だが、1万人規模の選手に限れば、PCR検査を徹底し、安全な隔離環境に置くことはできる。既に国内外のスポーツ大会で実践されているが、競技会場や選手の宿泊施設を外部と隔離し、文字通り、選手が泡の中にいるようにする「バブル」と呼ばれる方式だ。

 正直、ここまで状況が悪化するとは思わなかった。新型コロナを巡る事態は本当にこの先、どうなるか予測するのが難しい。ワクチンも五輪開催の切り札に…

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