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「あんた誰?」から始まった夫婦と馬の物語

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演技に臨む宮路満英選手(右上)。左から2人目はコマンダー役を務める妻裕美子さん=東京・馬事公苑で2020年11月27日、宮間俊樹撮影
演技に臨む宮路満英選手(右上)。左から2人目はコマンダー役を務める妻裕美子さん=東京・馬事公苑で2020年11月27日、宮間俊樹撮影

 馬に乗って駆ける夫の姿は今でも奇跡に映る。15年前に脳出血を患い、生死をさまよったパラ馬術の宮路満英(みつひで)選手(63)=リファイン・エクインアカデミー。妻が私生活から競技までをサポートする。障害と向き合い、夫婦二人三脚で歩んできた道のりを追った。

 「『おはよう』も言えなかったのが、馬に接するようになりびっくりするほど良くなりました」。妻裕美子さん(63)が述懐する。宮路選手は日本中央競馬会(JRA)の調教助手を務めていた。GⅠ馬にも関わっていたが、2005年7月に滋賀県栗東市の厩舎(きゅうしゃ)で意識を失い倒れた。

 連絡を受けた裕美子さんは自身の目の治療のため入院中だったが、急いで退院許可をもらい駆け付けた。手術を終え、集中治療室で横たわる夫の姿に言葉を失った。意識が戻る様子はなく、何日も時間だけが過ぎた。住宅ローンなど今後の生活への不安が募り、生きていくことを諦めかけたこともあった。

 宮路選手がようやく目を覚ましたのは3週間後だった。しばらくし、口を開けて出てきた言葉は「あんた、誰?」。…

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