SNSが変えた空気 「反権力」は万人受けしないのか 「アベ首相」の悩み

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アベ首相を演じる福本ヒデさん(右)とスガ官房長官を演じる山本天心さん(肩書はそれぞれ当時)=TNPカンパニー提供
アベ首相を演じる福本ヒデさん(右)とスガ官房長官を演じる山本天心さん(肩書はそれぞれ当時)=TNPカンパニー提供

 社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」がネタ作りに頭を悩ませている。グループの名前通り新聞ネタをベースにした「反権力」が真骨頂だが、ネット交流サービス(SNS)を積極的に使う層と使わない層との間で政治への関心にずれが生じ、万人受けしなくなってきた。テレビでは政治ネタそのものが敬遠されがちだ。歴代最長の7年8カ月余り「アベ首相」を演じた福本ヒデさん(49)が語る令和流の社会風刺とは――。

 1月28日、北九州市小倉北区の北九州ソレイユホール。年始恒例の「ザ・ニュースペーパー」の公演が開かれていた。新型コロナウイルス対策で空席ゾーンを設けた会場では、「鉄板ネタ」の政治家モノマネや時事問題を取り入れた替え歌、パントマイムを交えながら、15分ほどのコントが次々に展開される。

 冒頭で登場したのは、福本さんの先輩の山本天心さん(58)が演じる「スガ首相」。福岡県に緊急事態宣言が発令されていることに触れ、観客に呼びかけた。「不要不急の外出はあれだけ避けてくれと言ったのに。深夜に会食していいのは自民党と公明党の幹部だけですよ」。客席がドッと沸く。

 続いて福本さん演じるアベさんが登場するやいなや、拍手が起きた。「前首相」となったアベさんが自宅でくつろぎ、歴代最長となった政権運営をしみじみ振り返る。「スガさんの支持率が下がったというニュース聞くとわくわくしますよねえ。トランプさんも最悪の終わり方だったし。それに比べて私は良かったなあ。総理を投げ出すのは初めてじゃなかったし」

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