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「お母さん食堂」名称の変更求める署名活動「炎上」と日本の現実

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実際に記者が買ってきた「お母さん食堂」の総菜=東京都内で2021年1月17日午後7時6分、待鳥航志撮影
実際に記者が買ってきた「お母さん食堂」の総菜=東京都内で2021年1月17日午後7時6分、待鳥航志撮影

 「お母さん食堂」という名称を変更してほしい--。コンビニ大手・ファミリーマートが販売する総菜のシリーズ商品を巡り、インターネット上でこんな署名活動が行われた。「食事は母親の担当するもの、という意識が社会に植え付けられてしまう」というのが主な理由だ。なるほどそうだな、と思ったのだが、一方で「民間企業に変更を迫るのは言葉狩りだ」といった反発が相次いだ。言葉狩りとは穏やかではない。論争の背景にあるものを考えた。【待鳥航志/統合デジタル取材センター】

おふくろの味を再現?

 まずはどんな商品なのか知りたくて、近所のファミリーマートに出かけた。入店してほどなく、「お母さん食堂」と書かれたポップを見つけた。おにぎりやお弁当のすぐそばにあり、定番のハンバーグやエビチリ、マーボー豆腐、漬物など豊富なラインアップで、酒のお供にもなりそうだ。

 私はたいてい自炊しているのだが、どうもメニューが偏りがちなので、普段は作らないようなものを手に取った。ごぼうサラダ、肉じゃが、筑前煮に加え、冷凍食品の五目チャーハンを購入した。4品で税込み761円と、品数の多さのわりにはお手ごろな価格。順番に電子レンジでチンして器に開け、10分あまりで完成した。

 肉じゃがを一口食べてみると……。うん、おいしい! 味が染みこんでいて、煮崩れせずほどよい軟らかさだ。筑前煮はこれも硬くなくて、ちょうどいい味付け加減だ。ごぼうサラダも五目チャーハンも、おいしくいただいて完食。もし何も言われずに「はい、どうぞ」と出されたら、コンビニのお総菜とは気づかないだろう。

ファミリーマートの答えは

 ここで「お母さん食堂」の名称を巡る議論を振り返りたい。

 有志の女子高校生たちが昨年、名称変更を求めるオンライン署名活動を行った。商品名によって「『お母さんが食事をつくるのが当たり前』という意識を植え付けてしまう」「男性の人たちは自分たちは仕事をしていればいい、と思う人が多く、お母さんの負担に気づかないことがあります」などと指摘した。また、…

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