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切れ味が悪くなるたびに刃を折ることで、常に鋭い切れ味を保つことができるカッターナイフ。開発したのは、オルファ(大阪市)創業者の岡田良男氏だ。
岡田氏は1931年、大阪生まれ。戦後、就職した印刷会社の工場で、ある光景を目にする。紙を裁断するため大量のカミソリを使うが、切れ味が悪くなると、すぐに捨てられていた。「もったいない」。ふと頭に浮かんだのが、進駐軍の米兵がかじっていたチョコレートだった。
板チョコのように刃に折り筋を入れれば、一つのカミソリを何度も使うことができるのではないか――。仕事が終わると毎日、工場の片隅で、刃の長さ、厚さ、折り筋の深さや間隔を変えながら試作を重ねた。試行錯誤の末、56年に世界初となる「折る刃(は)式」カッターを完成させた。
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