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文学で読む韓国 「菜食主義者」翻訳者が四つのキーワードで概説

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スライドを使いながら、韓国社会の過去から現在について語るきむさん=北九州市立文学館で、2020年11月21日午後3時6分、上村里花撮影
スライドを使いながら、韓国社会の過去から現在について語るきむさん=北九州市立文学館で、2020年11月21日午後3時6分、上村里花撮影

 日本での現代韓国文学紹介の先駆けともなったハン・ガン著『菜食主義者』の翻訳者、きむふなさんが昨年11月末、北九州市立文学館で「七つの文学作品で読む韓国社会の過去と現在~『空と風と星と詩』(尹東柱(ユンドンジュ))から『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ)まで~」と題し、講演した。きむさんは「植民地時代(1910~45年)」「分断とイデオロギーの対立(45年~現在)・朝鮮戦争(50年6月25日~53年7月27日)」「高度経済(成長)と民主化運動(60年~80年代)」「グローバル社会(90年代~今日)」の四つのキーワードで、文学作品を通して、近現代の韓国社会について概説した。

『喪失の時代』から『82年生まれ、キム・ジヨン』へ

 韓国では80年代終わりから90年代にかけて、村上春樹らを中心に日本文学ブームがあった。

 87年の民主化宣言後「一つの共通の目標を失った後の虚脱感」の中で、日本文学がブームとなる…

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