特集

東京オリンピック

東京オリンピックに関する特集ページです。

特集一覧

森氏発言の問題「『わきまえておられる』に集約」 為末さん一問一答

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
為末大さん=東京都江東区で2020年10月22日、佐々木順一撮影
為末大さん=東京都江東区で2020年10月22日、佐々木順一撮影

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)による女性蔑視発言を巡り、陸上男子400メートル障害の世界選手権銅メダリスト、為末大さん(42)が9日、毎日新聞のインタビューに応じ「私は辞任したほうがいいと思う」と語った。主なやり取りは次の通り。【聞き手・倉沢仁志】

 記者 (発言に)触れた当初は?

 為末さん 全容がよく分かっていなかった。全文を見たのが週末。私の印象としては、女性差別というよりも、感覚としてはマイノリティーの人たちが会議で感じる息苦しさが、全部「わきまえておられる」というものに集約されているような気がした。何となく女性差別というのもだけど、これって自分の人生でも経験があるし、している側かもしれないし。情報を集めて、公式見解を書こうというところに夜、(ゴールドマン・サックス証券副会長として活躍した)キャシー松井さんと話をして、二つの大きなインパクトがあった。一つは「沈黙は西欧諸国では賛同だ」と。もう一つは「日本はこんな考え方なんですね」というのが国際的に広がりつつあると。それで危機感を覚えて早く出さないとと。(音声型SNS=ネット交流サービス=の)クラブハウスでの対談ですね。フラッと、検索して情報を追いかけていった時にいらっしゃった。もともとはそう発信しないととは思いつつでしたが。

 Q スポーツ界は古い体質がはびこってきた。大会を契機に変えていこうという中での発言。為末さんとしては、森会長がああいうを発言することについては?

 A 私はやっぱり辞任したほうがいいと思う。英語のメディアを検索したり発言の中身を見たりして、私はパラスポーツに多く関わってきたので、会議場所に車いすで入ってきて時間がかかることがあったりする。一般的な健常な男性とでもいうか、その人たちの心地よいカテゴリーの仕組みから、それ以外の人は「わきまえないといけない」というところに集約されている気がして。五輪憲章もあるし、これだけ日本がパラリンピックに力を入れている中で、同じような感覚でパラリンピックも見ていたのかなと。女性のみならず、そう思われてしまうんじゃないかと。ある運営する仕組みがあって、それが非効率にしているけれど、わきまえている人に関してはそれで良いですよという感じ。

 Q 現役選手の発信はどう受け止めている?

 A すごくそれは大切なことだと思いつつ、日本は(価値観として)アジア半分、西洋半分。必ずしもすべての選手が発信しないといけないことはないんじゃないかと思うが、発信場所を持つということは、何かに対して圧力がかかる場所であって、そこは選手たちも今後はちゃんと考えていかないといけないかなと。個人的には、スポーツの環境を良くする時に、アスリートの声を今のメディアも待っている感じだと思う。アスリートたちも、今のスポーツの環境を作っていくという主体性は、やはり声でしか作っていけない。もっと発信すべきだと思う。

「わきまえよ」は昔から

 Q 現役時代の息苦しさは?

この記事は有料記事です。

残り3004文字(全文4253文字)

【東京オリンピック】

時系列で見る

次に読みたい

あわせて読みたい

注目の特集