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岡崎 武志・評『赤いモレスキンの女』『阿部薫2020--僕の前に誰もいなかった』ほか

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今週の新刊

◆『赤いモレスキンの女』アントワーヌ・ローラン/著(新潮社クレスト・ブックス/税別1800円)

 大人同士の思いがけない出会い、そして恋。アントワーヌ・ローラン『赤いモレスキンの女』(吉田洋之/訳)は、まさしく「大人のためのおとぎ話」(帯文)。

 男はパリの書店主・ローラン。離婚歴あり。恋人とはあまりうまくいってない。ある日、ごみ箱の上に捨てられたバッグを拾う。中の赤いモレスキンの手帳には、「私は赤アリが怖い」ほか奇妙な文章と官能的な思索が綴(つづ)られ、夢中になって読みふける。

 バッグにはほかにローランも好きな作家のサイン本。宛名から持ち主の名が「ロール」と分かる。じつは金箔(きんぱく)職人のロールは、ひったくりに遭いバッグを失う。投宿したホテルで昏睡(こんすい)状態にあった。「眠れる美女」とローランはいかにして出会うのか。ドキドキ。

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