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私の体はテレビでできている

早稲田大演劇博物館館長を務める岡室美奈子教授が、過去や現在の、ひょっとしたら未来のドラマの世界も旅しながら、折々のことを語ります。

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私の体はテレビでできている

社会の実情問う往復書簡

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 <教授・岡室美奈子の私の体はテレビでできている>

 坂元裕二と是枝裕和。言わずと知れた、テレビドラマ「カルテット」や最近公開されたばかりの映画「花束みたいな恋をした」などで知られる脚本家と、「万引き家族」で第71回カンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールを受賞した映画監督である。この二人の影響関係がずっと気になっていて、2017年に「坂元裕二×是枝裕和トークショー ドラマの神様は細部に宿る」を企画し、早稲田大学演劇博物館主催で開催した。開催前から大きな反響を呼び、当初予定していた会場を急きょ定員1500人の大隈講堂に変更したが、ネット予約は15分ほどで枠が埋まった。企画者として、「せっかくの機会なのでお互いの作品について語ってください」とお願いしたところ、互いへのリスペクトにあふれ、深い影響を認め合う、濃密な対談となった。

 なぜ今更この話を蒸し返しているかというと、宣伝めいて恐縮だが、1月末に発売された雑誌「ユリイカ 特集=坂元裕二」(21年2月号、青土社)に拙文「捨てられた子ども、裁かれる『母』――『万引き家族』から『Mother』を考える」を寄稿したからだ。

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