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やまゆり園事件は終わったか 福祉現場や政策、重い責任=上東麻子(統合デジタル取材センター)

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19人が死亡した障害者施設「津久井やまゆり園」前に咲く、一輪のしらゆり=相模原市緑区で2016年8月25日、喜屋武真之介撮影
19人が死亡した障害者施設「津久井やまゆり園」前に咲く、一輪のしらゆり=相模原市緑区で2016年8月25日、喜屋武真之介撮影

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺された事件から4年半。昨年春に植松聖死刑囚の死刑が確定した。連載「やまゆり園事件は終わったか?」の取材を通じて感じたのは、「障害者を人として扱っていない」とも言える福祉の実態と、それを容認してきた社会の在り方だ。

 もちろん植松死刑囚の責任が最も重い。彼の差別的な言動が繰り返し報じられる一方、多くの人が「事件と社会はつながっている」と指摘した。どちらも事件の一側面しか表していないと思う。

 実は、事件直後からやまゆり園の支援は福祉関係者の間で問題視されていた。とはいえ施設は「密室」だ。重度知的障害者は処遇の問題を訴えることが難しく、実態はなかなか見えてこなかった。

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