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バイデン政権2021

第46代米大統領となったバイデン氏。分断された国内や不安定化する国際情勢にどう対応するのでしょうか。

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「分断終わらせる」と呼びかけた22歳 就任式で読んだ詩の思い

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NFLのスーパーボウルで詩を朗読するアマンダ・ゴーマンさん=NFL公式インスタグラムより
NFLのスーパーボウルで詩を朗読するアマンダ・ゴーマンさん=NFL公式インスタグラムより

 「私たちは分断を終わらせる」――。1月20日に開かれた第46代米大統領の就任式で詩を朗読した詩人、アマンダ・ゴーマンさん(22)が注目されている。2月には、米フットボールNFLの王者を決めるスーパーボウル史上初めて、詩の朗読を披露し、タイム誌の表紙も飾った。彗星(すいせい)のごとくあらわれたゴーマンさんは一体どのような人なのだろうか。

 「全くイケていない子どもだった」。米国第2の都市ロサンゼルスに生まれたゴーマンさんは、幼少時代の自分をそう記している。双子の姉妹として英語教師のシングルマザーに育てられた。子どもの頃は、テレビをほとんど見ず、読書や書き物に熱中する「変わった子ども」だったという。自身のインスタグラムによると、明確に記憶している最初の詩は、7歳の時に学校で感じる孤独を題材にして、タイトルは「無題」とした。

 才能が開花していくのは、2014年にロサンゼルスの優れた若い詩人に贈られる称号「桂冠(けいかん)詩人」を得たころからだ。その後、詩集を出版し、米屈指の名門校ハーバード大に進学。17年には、初代の「全米青少年桂冠詩人」の称号も得た。テーマは、人種やフェミニズム、社会的抑圧などが多い。朗読の際に自身の手を大きく使うアートのようなパフォーマンスも人々の目をくぎ付けにしている。

 あふれるような才能にだけ頼り詩を作っているわけではない。数年前までゴーマンさんはRの音を発音できない障害があり、言語聴覚療法を受けた。今でも時折、苦労しているという。ただ彼女はこの経験をプラスに捉えている。「障害があったからこそ、音読も書き物もうまくなった。それが私の強み」と話す。米メディアの取材では、ミュージカル「ハミルトン」の中でRの音が頻繁に出てくる楽曲「アーロン・バー・サー」を歌い、楽しみながら自信をつけていった秘話を打ち明けている。

過去ではなく「今」を描くべ…

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